[戦略性]の
“ダークサイド”を受け入れ、活かす
引き続き、私のTOP5について取り上げますね。
今回は[戦略性]です。
まずは[戦略性/Strategic]という資質の概要を
GALLUPのサイトから転載しますね。
>戦略性という資質を持つ人は、
>目的に向かうための選択肢を想定することができます。
>いかなる想定に直面しようとも、
>適切なパターンと問題点を直ちに予測することができます。
この資質を持っている人たちは、
「もしこうなったら・・・→もしこうなったら・・・→もし」と、
シミュレーションします。
それにより“先読み力”に長けているんですね。
[戦略性]をカーナビにたとえたりもします。
カーナビは目的地を設定すると、
現在地からのルートをシミュレーションし、
ドライバーが望む条件を満たしたベストなルートを教えてくれます。
最も速く着くルート、
高速道路を使わないルート、
渋滞していないルール、などなど。
もし、曲がるところを間違えても、すぐにリルートしてくれますよね。
[戦略性]も全く同じです。
手に入れたい成果や目標に対して、
逆算しながら最もよい方法を導き出していきます。
そして、選択した方法を実践していく中で障害に出くわすと、
リルートします。
で、ストレングスファインダーの大先輩から
フィードバックで言われたことが、
「シミュレーションしてるときって獲物を狙う目になってるよね」
「ワニの目だよ」と。
「戦略性はハンター気質だね」
これまた自分では全く気付いてませんでした・・・。
自分が“三白眼”になってるなんてぇ!!
これまで怖がらせてゴメン(汗)
ここで興味深い行動パターンをご紹介しますね。
ストレングスファインダーの大先輩は、
[社交性・ポジティブ・コミュニケーション]を持ってます。
一方の私は、
[社交性・戦略性・コミュニケーション]を持ってます。
で、初対面の人に逢ったらそれぞれどうなるのか??
<大先輩>
緊張せずに“自然な”笑顔で近づいて、話し掛ける。
表情は、口角が上がり、目も笑ってる。
<私>
緊張せずに“不自然な”笑顔で近づいて、話し掛ける。
表情は、口角は上がってるけど、目が笑ってない。
どうして、こうなるのか?
[ポジティブ]の人は自然と笑顔になるし、
心/感情から笑顔になってるんです。
一方、[戦略性]の人は頭/思考で笑顔を作ってるんです。
そうしたほうがいいだろうと考えているわけです。
“不自然な”っていうのはオーバーかもしれませんが、
感情からくる笑顔なのか、
思考からくる笑顔なのか、という違いがあるんです。
これは良い・悪いということではありません。
この初対面への対応では、
相手のためでもあり、自分のためでもあるわけです。
でも、自分のためだけに[戦略性]だけを活かすとどうなるのか?
それは・・・、
世間で言う「腹黒いヤツ」となってしまいます。
「おぬしも悪よのぉ、ハッハッハ」って感じです。
たとえば、
自分だけが効率の良い方法を知っていて、周りには教えない。
その方法を続けているといずれ失敗すると分かっていても、伝えない。
(相手に経験を積ませるということであれば別ですが)
要は、人を出し抜こうとして[戦略性]を活かすと、
人間関係を壊すことになりかねません。
私自身、保身のためにとった選択で、
危うく信頼を失うところだったことがあります。
やはり、TOP5の資質は人のために活かしてナンボです。
それは、自分のTOP5が、
低い相手(例えば30番目とか)にとってはスゴイ才能だし、
逆立ちしたってマネできないからです。
人より優れた才能を授かったのだから、
自分のためだけではなく、
相手のためにも活かすのが使命だと、
私は思っています。
どの資質にも、
“素晴らしい面/ライトサイド”と
“残念な面/ダークサイド”があります。
光と陰、表と裏、両方で1つなのです。
どちらか一方などあり得ません。
だから、
“ダークサイド”を含めて、受け入れる必要があります。
自分が、
仕事や家族、金銭面などで不安になったりすると、
どうしても自分を守る行動を選択しやすくなります。
そんなとき、“ダークサイド”が出やすくなります。
それは、生存本能として当たり前のことです。
資質をライトサイドで活かすには、
自分自身の安定がまず必要なのです。
その安定のために資質を活かすこともあるでしょう。
その場合は、自分で意識して選択していれば、
たとえ“ダークサイド”になったとしても、ケアすることができます。
あるコーチから言われて「そっか!」と思ったことがあります。
『素直さんは、真っ黒になれるのが強みだよ』
心の声>「おぉぉぉ!!」
たとえば、
組織としてこの目標を達成するためには、
多少の泥臭いこともやる必要がある。
ある方法を推進するには多少の犠牲が必要になる。
自分のためではなく、
相手のため、
組織のために“ダークサイド”を出すということです。
もちろん、嫌な思いをする人が出る可能性はあります。
その人へのケアは
「共感性」や「ポジティブ」が高い人にお願いする。
チームのいいところは、
お互いの資質を活かした相互補完の関係性を築けることです。
ストレングスファインダーが目指しているのは、
強みの貸し・借りができるチーム、
ひいては組織を実現することです。
一人ひとりが才能を発揮できれば、自ずと組織力は上がりますよね。
『人の成長が先、組織の成長が後』
私はそう考えています。
あなたは資質の“ダークサイド”を受け入れられていますか?
本投稿は、『エクシる』メルマガ 2015.12.1 Vol.5 を再編集したものです。
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